34話 会社四季報、致命的ミス連発
前回の「逃げる東洋経済新報社」では、「会社四季報」が一部上場企業・高田機工に関するとんでもない誤報をしてしまったことを書いておいた。この致命的なミスに対して発行元の東洋経済新報社(代表取締役・柴生田晴四・注*)がとった対応は、形だけの謝罪をして同社のホームページに訂正を載せたに過ぎなかった。
本ブログで証明されたように、同社の「謝罪」とは、やはり誠意のない形だけの「ビジネストーク」に過ぎない。加害側への「謝罪」はあくまで形式的なもので、実質をまったく伴っていない。要するに「ごまかし」「無責任」ということだ。
よく言われるけれど、人間は身銭を切らない限り懲りない生き物だ。だから、やはりというか、訂正のみで済ませたツケが来た、と言える致命的なミスを、このゴーマンなビジネス出版社は再び犯してしまったのだ。自業自得とも言える。従って「会社四季報」にはもはや往年の輝きはなく、「独自の調査」「独自の予想」を売り物にしているものの、売った情報がはずれっぱなし、そしてさらに致命的ミスを連発していては、日々信用を落とすばかり。
最初、この新しい情報を知った時、私は「会社四季報」が会社や監査人に先駆けて、さすが「独自の情報」をつかんだと思い、「やったね、東洋経済」と囃(はや)したくなったものだ。「腐っても鯛」と言うから。ところが実際はそうではなく、情報が実は恥ずべき「大チョンボ」だとわかって、もはや「会社四季報」の部数凋落(ちょうらく)傾向は止められないなあ、と確信した。
四季報編集部が犯した大チョンボ「サクラダ事件」は、09年3月15日発売の「会社四季報」最新号誌上で起きた。(以下次号へ)
注* 東洋経済新報社の主な雑誌・書籍
・週刊東洋経済
・オール投資
・株式ウイークリー
・東洋経済統計月報
・Think
・一橋ビジネスレビュー
・四季報シリーズ
会社四季報(通常版・机上版・CD-ROM版)
会社四季報プロ500
会社四季報 未上場版(通常版・CD-ROM版)
英文会社四季報
株価四季報(休刊)
役員四季報
転職四季報
就職四季報
就職四季報女子版
株価チャートCD-ROM
(リスト・アップは「ウィキペディア」による)