42話 電子ブック「石橋湛山の顔に泥を塗り続ける東洋経済新報社」を

「はじめに」より
はじめに
ついに痴漢逮捕者社員を出して恥をさらした東洋経済新報社。社員の人間としての堕落はもはやここまで来ているのです。2012年2月19日(日)の朝のニュースでは日本経済新聞社ほか他紙のオンラインが一斉にアップしました。
JR京浜東北線の車内で女性2人に痴漢をしたとして、「週刊東洋経済」編集長、三上直行容疑者(46)が警視庁大森署に東京都迷惑防止条例違反容疑で逮捕されていたことが18日、同署への取材で分かった。同署によると、三上容疑者は「酒に酔っていて覚えていない」などと供述している。同署によると、三上容疑者は17日午後11時ごろ、京浜東北線の品川―大森間で、20代と30代の女性の下半身を触った疑い。乗客の男性らが大森駅で駅員に引き渡した。(日経新聞より)
「酒に酔っていて覚えていない」――という痴漢逮捕者の常套句にも噴飯ものです。私が東洋経済新報社(代表取締役・柴生田晴四)の社員からビジネス・ハラスメントを受けてきた過程で、何度も味わわされてきた東洋経済新報社社員のメンタリティと同じなのです。「とぼけるな、三上直行よ。酔っぱらって覚えていない割には、しっかり20代と30代の女性を狙っているじゃないか。酔っぱらって覚えていないなら、老若男女の区別なく触っているはずだ」。
はっきり言います。私が付き合ってきた東洋経済新報社の社員は、全員卑劣漢です。その内容については、本書を読んでいただければ、わかっていただけるでしょう。
この電子ブックは、東洋経済新報社から、私・秋津学が理不尽なビジネス・ハラスメントを受けた事実を克明に記録したものです。東洋経済新報社といえば、石橋湛山らリベラリストの言論人のエトスを受け継いだことを誇りにしているとされる出版社ですが、実際本書には、同社社員たちがビジネス倫理だけでなく、いかに人倫に悖(もと)る言動をとってきたかが、証拠とともに、赤裸々に述べられています。彼らがとった卑劣な言動は明らかに、リベラリストの大言論人として東洋経済の名を天下に知らしめた誉れ高い石橋湛山翁の顔に泥を塗り続けています。そして同社の「応接間」に肖像が掲げられている彼自身がどのような想いで日々社員の行動を見るにつけ、さぞかし歎(なげ)き悲しみ、呆れ落胆し、もし彼が存命であったなら、さぞや恥ずかしいことでしょう。
さらに、私と同様もしくは似た仕打ちを東洋経済から受けている人たちがいることがわかり、調査した結果、東洋経済では自由・正義の仮面をかぶって欺瞞(ぎまん)をさらし、ビジネス倫理に背(そむ)くことをやめず、反省する気配さえもない実態がわかりました。機会を改め、これら理不尽な仕打ちの報告もしたいと考えています。
私が「石橋湛山」の名をタイトルにつけたのは、東洋経済新報社の猛省をうながすためです。言論の自由を謳う出版社であるのなら、筆者の私から逃げないで、社会常識をもった大人として、私への非道な仕打ちを謝罪し、当然、出版社として金銭的賠償を含む責任をとることです。
2012年2月
秋津学
41話 イジメは東洋経済新報社の社風
柴生田晴四(代表取締役)
山縣裕一郎(取締役第一編集局長)
田北浩章(前第一編集局局次長兼証券部部長)
福井純(前・プロ500編集長)
山川清弘(前・プロ500副編集長)
本多正典(プロ500副編集長)
河野修(出版局部長)
黒坂浩一(出版局)
田谷和明(取締役第二編集局長・データベース事業室長)
宇田裕幸(データベース部部長) 昨夏、事故死
赤田栄二(総務部参事)
注:当時の肩書き
東洋経済新報社の上記11名らが、著者秋津学に行ったハラスメントは、
(1) 「無断二次使用」による私の著作権侵害を指摘されたことの逆恨みから始まった、
(2) 販売状況及びウエッブアクセス数、などの秋津関連情報の開示を拒否、
(3) 売れ筋「練習帳」シリーズ3冊とも突然販売広告中止、
説明承諾なく一方的にシリーズ3冊とも増刷を打ち切り、絶版にした、
(4) 同社が通告した一方的契約解除に私は同意するも、一転無条件拒否、
(5) 出版内定合意済み企画を何の説明もなく突然ボツ通告、
(6) 同社が私に行った複数謝罪(謝罪文など証拠多数現存)は「存在しないもの」とする、
の6点だった。とりわけ売れ行き好調の私の著作をいきなり絶版にした不法行為は、ごろつきの「イジメ、いやがらせ、逆恨み」以外のなにものでもない。上記11名らも大方が人の親で子持ちだ。それが一歩家を出ると会社で著者、外注いじめをしている。この空気、この唾棄すべき社風を継続させるが生きがいなのだろう。
東洋経済新報社は、また今年も一年間、逃げることをやめない。生きがいだから。

40話 届いたメール
「あの宇田部長(25話〜30話に登場)が亡くなったらしいですけど、ご存知ですか」
と、連絡が来ました。
親切にも、新聞記事まで貼り付けてありましたので、
私からも読者の皆様にお知らせしておきます。
なお初七日まではご遺族にご配慮しておりました。
横浜市の会社員、奄美でダイビング中に死亡
2009.7.23 22:11
23日午前9時55分ごろ、鹿児島県・奄美大島の約300メートル沖合で、横浜市都筑区牛久保の会社員、宇田裕幸さん(51)がダイビング中に意識不明となり、搬送先の病院で約7時間後に死亡した。
奄美海上保安部によると、宇田さんは22日の皆既日食を観測するために奄美大島を訪れ、23日は午前9時20分ごろからインストラクターら3人でダイビングをしていた。
水深約5メートルまで浮上した後、急激な水圧の変化による潜水病を防ぐため、その場で停止していたが、宇田さんが水面に急浮上。「海水を飲んだ」と話し、直後に意識がなくなったという。同保安部が死因を調べている。
出典:産経新聞
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39話 サルにもできる「四季報独自予想」
『37話 「週刊文春」に噛み付いた!』から続く。
東洋経済新報社(代表取締役・柴生田晴四・注*)の看板季刊雑誌「会社四季報」編集部が好んで使うのが「独自予想」という語句だ。
じゃあ、初めに「独自」の定義を少し調べてみよう。国語辞典――例えば三省堂の「新明解国語辞典第五版」は、「独自」を「そのものを特徴づける個性的な発想や、他では感じることの出来ない持ち味が、そこに十分に現れている様子」と定義している。だから、四季報が「独自予想」という表現を使うからには、他とは違った個性的な発想や持ち味がその予想に出ていなければならない。だから問題は、四季報は独自の予想をしているのか、そして四季報自称の「独自予想」はいかに算出されるか、だ。
上記の定義を念頭においてテキストとして使いたいのは、四季報のベテラン記者・筒井幹雄氏が書いた記事「古河電気工業の今期は円高で減額、『文春さん、会社四季報はこのように予想しております』」だ。この筒井記者による記事は、週刊文春(08年11月20日号)による批判記事「『会社四季報』が強気で推す16社は本当に買いか!?」に対する反論だ。
筒井記者は自分が担当した「古河電気工業」に絞って反論していたが、これはどうみても開き直りにしか見えない。まず、筒井記者は、四季報の予想(筒井記者の予想)は「ハズレ」であると認める一方で、なぜ古河電工の四季報秋号予想になったのか、を説明している。そしてその説明に従うと、当然ながら秋号予想になった、と言うのだ。
その根拠として、08年4−6期はアルミ厚板の売上が強かったことや、会社側の業績予測の根拠となった雄定為替レート(1ドル=100円)が、6月末時点のレート(106円)よりも円高に設定されていたこと、などをあげる。こうした根拠を元にすれば、業績が上振れする四季報の予想は妥当だったというのだ。
これには笑ってしまった。
だって、コレは単に業績予想の失敗理由を並べているだけではないか。要するに、予想が失敗した理由は、根拠とした材料が間違っていたと言っているに過ぎない。しかも、四季報予測数字の算定根拠は会社が独自に算定した数字を根拠にしていると、うっかりバラしてしまった。「独自予想」というのなら、「為替予想」を含む予想も行なわない限り正解にはたどりつけない。私は、自著「裏読み『会社四季報』」(角川oneテーマ21)で、次のように述べた。
「考えてみれば、為替や原油価格や国際環境を判断材料に入れない限り、
会社の正確な業績予想など不可能なのだ」(169頁)
筒井記者の説明は、まるで遅刻をしたガキが先生に叱られて、うだうだ言い逃れを並べているみたいで滑稽ではないか。
さらに私は「裏読み『会社四季報』」で、四季報がどんな風に「独自」な算出をしているのか、を推理してみた。その解答の一つとして「会社が立てた予想そのものを基準にして、取材によりそれよりも業績が上回りそうだと感じたら、100億円の経常利益なら10%増やして、110%億円という予想数値にするわけだ」(169頁参照)と説明したが、まさに正解であった。会社四季報の売り物「独自予想」なんて、取材対象会社が行なった予想という「人のふんどし」で相撲をとるやり方に過ぎないと言うことだ。
私は「人のふんどしで相撲をとる」などという表現は全く使いたくはないけれど、筒井記者が次のように文春を揶揄しているので、仕方なくあえて使ってみた。
「人のふんどしで相撲を取るのがならいとはいえ、
他社の出版物を批判する以上、もう少しマジメにやるのが礼儀だろう」
「人のふんどしで相撲を取る」のが習いと言いつつ、「独自予想」とはよくぞ言えたもので、片腹痛い。ちょっと考えればわかりそうなのに、なんと傲慢な態度だろうか。東洋経済新報社は、日常的に「週刊ダイヤモンド」の企画内容の露骨なパクリをやっていると業界内の笑いものになっていることを知らないのか。加えて、「独自予想」がはずれっぱなしで、読者への謝罪も一切なく、誤植で大迷惑をかけつつも改善のきざしなしで居直るばかりの会社でもある。これでは、そもそも東洋経済新報社には、他社の出版物を批判する資格などあろうはずもないではないか。
筒井幹雄記者さん、ふんどしぐらい自前にして下さいね。
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38話 HP、やっぱりヤラセ記事か?
少し興味深いブログ記事があると情報が入ったので読んでみた。「ある編集者の気になるノート」というブログの記事(07年1月14日)で、とりあえず、紹介したい。
「週刊東洋経済HPで自社への不満をぶちまけてるのは、他ならぬ東洋経済の編集者じゃないか?」
こんなタイトルで、管理人の「ある編集者」さんは、記事でリンクしてある東洋経済新報社(代表取締役・柴生田晴四・注*)のホームに掲載された悩み相談について大胆な推理を展開している。この相談者は東洋経済新報社の社員ではないか、というのだ。平たく言えば「ヤラセ」だと推理している。まず「相談者」の悩みを読んでほしい。
『あまりに古い社風に不満です』(27歳男性)
<相談者の悩み>
こんにちは。某大手出版社勤務の20代書籍編集者です。
一応、業界では大手の部類に入る会社ではありますが、社風はありえないくらいの古さです。賃金体系は完全年功序列、ある段階から管理職になるというキャリアパスしかありません。20代は忙しい割に給料が安く、50代以上はほとんど仕事らしい仕事はせずに、健康のために毎朝会社に来ているような人でも倍の給料をもらっています。
と、まあここまでならよくありがちな話かもしれませんが、わが社の場合、なにより驚いたのは「成果がまったく報酬に反映されない」という点です。実は今年、当社としては珍しいベストセラーを担当しまして、会社の売上げに何億円と貢献いたしました。
が、その報奨は、金一封の数万円だけ。月々の給料は、年齢給が大半を占めるため、最高の評価を得ても、数千円しか変わらない。ボーナスにいたっては組合員全員が同じ掛け率で査定自体が存在しないため、成果を上げても上げなくてもまったくと言っていいほど給付額は変わりません。他の企業に勤める知人の間でも、ここまで極端なケースはちょっと聞いたことがありません。(以下割愛)
まず上記引用文のパラグラフ2あたりで「あれ〜? この話は・・・」と、あの日のことを思い出した。06年に私は東洋経済新報社から「株価チャート練習帳」を出版したけれど、しばらくして、あるカフェで私が同社の社員黒坂浩一氏(第6話参照)と話している時、彼が同社の賃金体系について自ら上記とほぼ同じ内容を語っていたのだ。彼は「社内の「働かないやつ」と賃金差はわずか500円しか違わなくって、やってられませんよー。そう思いません?」と、なぜかその日の黒坂氏はいきなり会社の賃金のことを持ち出し、相当不満をもっている様子で、何の関係もない私に振ってきた。
「うん? これって・・・もしかすると、何かボクに要求しているのか?」
と内心不可解に思い、とりあえず彼に、「どうしてそんなことをボクに話すの?」と尋ねてみると、「いや、まぁ、いいんですけどね、別に」と、黒坂氏は話をそらすのに必死だった。そりゃそうだ、自社の賃金体系の不満を外部の筆者にぶつけてどうなるのよ。
さらにこんなこともあった。私が「練習帳」の出張校正が長引いた夜、帰り際、黒坂氏がタクシーのチケットを差し出し「これで帰って下さい」と言った。私は「いやー、必要ないよ。まだ宵の口で電車が動いているじゃないか」と断った。あのチケット、経理へ返しておいてくれたのか?と、今思い返している。だって、あの頃の黒坂氏は何かというとお金の話をしたからだ。経理さん、ボク、あの日のチケットを受け取っていませんから、間違いがないかどうか、チェックしておいてね!
「最近は忙しくて、ボク社内でタクシー代一番使っているって、ちょっと経理から怒られちゃって・・・」と黒坂氏が言うから、「いくらぐらい使っているの?」と聞いてみたら、彼の答えは:
「それでも20万ぐらいですけど」
と答えた。経理が怒るのも当たり前だ。一介の編集者のタクシー代が月20万円。この20万円は、黒坂氏のホラか見栄か、それとも20万円ぐらいタクシー代を使ってみたい願望話か。ホンネを言えば、筆者の二次使用料を支払わない、自社の弁護士が「ケチだ」と言っている会社が、中途入社の平の編集者に20万円を使わせるのか。
「ある編集者」さんの推理にひとつ情報を加えるとすれば、相談記事を書かれていた2006年という年は、黒坂氏が担当した私の「株価チャート練習帳」がビジネスのベストセラーに上がっていた時期でもあったから、さらに話は符号するし、推理に説得力が生まれるのだ。
ところで相談者は「わが社の場合、なにより驚いたのは「成果がまったく報酬に反映されない」という点です」と書いているが、実は、相談者がもっと驚くことがあることを教えよう。東洋経済新報社の河野修部長(第9話参照)が部下のことを社外の私に「実は・・・」と平気で吹聴した。ここで具体的内容については書かないし・書けないが、あえて言う必要のない問題を持ち出す上司がいるという現実――。これを面前で聞かされた時は、心の通わないまったく嫌な空気の漂う会社だなと思ったものだ。
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37話 「週刊文春」に噛み付いた!
秋津学です。
去年秋、「週刊文春」(11月20日号)が、東洋経済新報社(代表取締役・柴生田晴四・注*)の「会社四季報」の記事を批判した。日頃は他の企業を嗅ぎまわる東洋経済なのに、自社がちょっと俎上にのせられた途端、噛み付くのもなんだか狭量な態度だな、と苦笑してしまった。文春の記事を読んでみると、至極まっとうな記事で、逆に東洋経済がこの程度の記事にムキになっているのがなんとも痛々しい。

(写真:週刊文春の会社四季報批判記事)
仮に、書かれた記事が気に要らないと感じたら、どのような形にしろ反論をするというのが東洋経済新報社の姿勢だとすれば、私の著作にも同じ姿勢を示すべきだ。私は投資家の立場に立ってもっと辛らつに「四季報」に対する見解を「裏読み『会社四季報』」(角川書店)で述べておいたが、残念ながら東洋経済はこれについては吠えも噛み付きもなし。ただ社員の一部から「くそ! あいつめ――!」などと言った見苦しい遠吠えが東洋経済新報社代理人の太田大三弁護士を通して聞こえてきたが、遠吠えではなく、堂々と直接言ってくるべきだ。あまりにズバリと痛いところを衝かれては返しようがなかったのかも知れない。
さて、文春の批判記事だ。記事は、「会社四季報」秋号(08年9月16日発売)の「4大特集」の一つ「業績上振れ余地に注目 会社より四季報予想が強気の銘柄」という見開き2ページものだった。この特集記事では、会社の経常利益予想に比べ、「四季報」担当記者の「独自予想」が上回ったケースについて、その「乖離度」の大きな企業上位122社をリスト・アップしてあった。

(写真:批判された会社四季報記事)
要するに、「四季報」が自慢する「独自予想」「独自調査」を信じて「買っておけばもっと儲かる」と太鼓判を押した企業というわけだ。
週刊文春の記事では、「四季報」の09年3期の予想数字が強気すぎる「古河電気工業」「Jオイルミルズ」「JAL」「新日本製鉄」「三菱自工」「山崎製パン」「丸大食品」「プリマハム」「ポプラ」「TBS」などを取材して、東洋経済側の読みの甘さを指摘していた。
繰り返しておこう。私が読む限り、「週刊文春の指摘も、けっこう甘いなあ〜」と思ったほど。すでにトレンドは右下がりに向かっていただけでなく、いつ相場が崩れてもおかしくない状況にあったことは明らかであった。少なくとも会社予想よりも弱気予想をするのが70年以上風雪を耐えてきた老舗の情報誌ではないか。
またもし予想が外れたのなら、それはそれでとにかく外れたことを潔く認めて、謙虚に次回に活かすというのが、老舗としての態度だと思うのだけど、すでに私が何度も言うようにゴーマン出版社であるから、そういう謙虚な態度も持ち合わせていない。独自予想なるものが上下に大きくぶれた時は、哀れさと醜さを見せるほどの頑なな弁解をするのが東洋経済記者の特徴かも知れない。
だからか、この週刊文春の記事にガマンならず四季報記者が反論してきた。08年12月15日付けで、自社ホームページにアップした記事『古河電気工業の今期は円高で減額、「文春さん、会社四季報はこのように予想しております」』がそれで、記事を書いたのは、ベテランの筒井幹雄記者である。
「文春さん、会社四季報はこのように予想しております」
このフレーズを言うからには、たいていは筒井幹雄記者が、週刊文春を負かすような記事を書き上げたという、ちょっと得意で、ちょっと週刊文春を揶揄(やゆ)する気持を持っていると見るだろう。
しかし筒井記者の記事を読むと、これは明らかに完全な敗北記事だったし、私が拙著「裏読み『会社四季報』」で指摘していた通りだった。次回で詳しく書いてみたい。(つづく)
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36話 読者を考えない会社四季報
普通、出版社が自社の記事に大きなミスをして多大な迷惑をかけたら、会社名・社長名で三大新聞や自社の出版物に謝罪と訂正広告を出すか、次号に訂正記事を入れることで、後始末をする。しかし、東洋経済新報社(代表取締役・柴生田晴四・注*)は知らん振りだから、誤報はそのまま載せられたままになる。
例えば、楽天証券では、「サクラダ」の誤報は以下のように、60日以上も経った今も「単体営業赤字で継続企業疑義注記」と書かれたままだ。

もっとひどいのは、マネックス証券だ。楽天と同じくサクラダの情報記事は訂正されないままで、この証券会社は次のように、訂正があったケースには配慮している。「サクラダ事件」もその訂正すべきケースの一つだ。マネックス証券の画面には、ご覧のように、
・会社四季報2009年2集のデータに基づいて表示しています。
・会社四季報の更新後に訂正があった場合、記載されている情報は訂正されません。訂正情報につきましては、東洋経済新報社ホームページの「会社四季報訂正情報」にてご確認ください。
とある。

その下に「会社四季報訂正情報」と書かれ、ここが東洋経済のページとリンクしている。「なるほどこういう導き方をすると、訂正記事を読めるのか」と思って、クリックしてみた。
ところが、訂正記事は「なかった」のである。

これでは、ここをクリックしても訂正記事は「なかった」わけだから、投資家は「訂正なし」と判断するのが普通だ。これではせっかくマネックス証券がリンクしていても、役に立っていない。さらに「会社四季報訂正情報」の下に「「サクラダ」関連のニュースをチェック」という指示があり、これをクリックすると、

4月9日午前8時53分発信の四季報記事が見つかる。堀越憲二記者の記事を掲載していたが、この記事には3月16日付本誌記事への訂正記述は見当たらない。
一体何なんだ、東洋経済という会社の無責任なやり方は!と怒って当然と言える。
繰り返すが、東洋経済は自社のホームページの片隅で訂正記事を載せているだけだ。しかもその訂正記事がどこにあるか、読者や投資家が探すのも一苦労なマイナーな場所にある。マスコミの取材に四季報編集部はミスを認めながらも次のように述べる。
『過去には間違いはホームページ上でのみ対応している』
それは無責任会社のごまかしだろう。迷惑をかけた会社や読者の利益のために、お詫びや訂正をわかりやすく大きく掲載することは、逆に言えば、ミスを広めてしまうことになるからしないという自己中の考え方と言える。要するに・・・、
<<証券会社に四季報情報を売ったら後は知りません。訂正記事へのリンクはなしですよ。賠償もしないですよ。そのうち被害者様は諦めるだろうと思っているんですよ。人間は一度うまくいった手を何度も使うじゃないですか、だから逃げられる限り逃げているんですよ>>
・・・という態度をとっているのだ。こうした態度は、私に対するビジネスハラスメントをしながら、誠意ある態度を示さず、逃げている卑怯さに通じるものを感じる。東洋経済のような倫理観を欠いた企業では、例えば社員がこの無責任体質に耐えられるのか、と思えば、いやまともな神経を持つ社員ならさぞかし居づらいと言えるだろう。ちなみに、それを証明するような興味深い数字がある。
東洋経済新報社社員構成(08年10月現在)
男性社員 202人 新卒 75人(37.1%) 中途採用 127人(62.9%)
女性社員 66人 新卒44人(66.7%) 中途採用 22人(33.3%)
6月中旬発売の「会社四季報」第3集夏号ではどんなミスで読者を裏切るのだろうか。
(次号続く)
注*
・ライバル誌はダイヤモンドや日経ビジネスなど。
・沿革 1895年11月15日、のちに政治家に転身し立憲民政党総裁となる町田忠治によって創業され、旬刊『東洋経済新報』(後の『週刊東洋経済』。1919年の10月4日号より週刊化、1961年より現誌名)を創刊。1921年11月、株式会社に改組し、三浦銕太郎主幹が代表取締役に就任した。(「ウィキペディア」から)